「火災保険を使えば自己負担なく屋根を直せます」。台風や地震の後、訪問・電話・インターネット広告でこのように勧められたら、契約を急がないでください。消費者庁は2026年8月27日の会見で、熊本地震に関する相談約80件のうち、住宅修理などの相談が20件弱みられると説明しました。被災地以外でも同様の勧誘は起こります。
1.その場で契約しない
「無料点検」「必ず保険金が出る」と言われても、保険金の支払いを決めるのは修理業者ではなく保険会社です。国民生活センターは、複数社の見積もりを比べ、その場で契約しないよう案内しています。事業者名、連絡先、工事内容、総額を書面で確認しましょう。
2.先に保険会社・代理店へ連絡する
修理業者と契約する前に、加入先の保険会社または保険代理店へ事故状況を伝え、請求方法と必要書類を確認します。日本損害保険協会によると、保険金の請求は契約者自身で行うことができ、請求自体に手数料はかかりません。
3.損傷の原因と記録を確認する
火災保険の対象は契約ごとに異なり、経年劣化による損傷は原則として保険金の対象外です。古い傷を自然災害によるものとして申請するよう勧められても応じてはいけません。安全を確保したうえで、被害箇所の全体と近接写真、発見日、被害が起きたと考えられる日時を残しましょう。
4.手数料と解約条件を読む
申請サポート料、成功報酬、工事を断った場合の違約金が書かれていないか確認します。訪問販売などはクーリング・オフできる場合があります。不安なときは消費者ホットライン188へ相談してください。
補償の有無を先に整理したい方は、前回の火災保険の水災補償を確認する記事も参考にしてください。
※本記事は一般的な情報提供であり、保険金の支払い可否や契約解除の可否を判断するものではありません。実際の補償内容は保険会社・代理店、契約トラブルは消費生活センターなどへご相談ください。
参考情報
- 消費者庁「堀井消費者庁長官記者会見要旨」(2026年8月27日)
- 国民生活センター「ご用心 災害に便乗した悪質商法」(2026年6月29日更新)
- 国民生活センター「古くなった自宅の修理に保険金を使えるか」(2026年1月20日更新)
- 日本損害保険協会「あなたの保険金が狙われています!」